(なるべく分かりやすくお伝えできるよう心掛けていますが少し専門用語も含む文章です。何か分からないことがあればお気軽にお問い合わせください。YOU TUBEのいずれかの動画からコメントでもokです〇)
※※※※特許出願準備中※※※※
「エンジンの温度が下がるので~~
「点火コイルのパンクの本当の原因は~~
最初お話を聞いたときには何をおっしゃっているのか?分かりませんでした(笑) 少し興奮気味に喋るタマムラモータースさんに必死についていくとその全体像がようやく分かってきました。
これまでのショベルであるあるの不調の原因のほとんどが ガバナー(進角装置)であったということ。そしてスプリング強度やウェイトを見直してそれらを改善したオリジナルの「ガバナー」製作を考えているということ。
え、めっちゃすごくない?(笑) なんですか!それは。
タマムラモータースさまとは以前からお付き合いがありまして、自分が修理で困った時も自身の経験を惜しむことなく教えてくれるとても優しい方でした。そして個人的には何か通ずるものを感じていました。
そう。お金の為でもなく、自分の為でもなく、自分自身の正義を掲げ、悪(ショベルの不調)と戦うソルジャー同士のみが感じ取れるそれです。
そんなタマモさんがある日考えたのはこんなことです。
T「なんで高年式ハーレーは走行後のプラグの焼けが前後同じなんだ?同じVツインのレイアウトならショベルのようにリアに熱がこもってリアだけプラグが黒くなるはずなのに。。。」
私自身もプラグの焼けがフロントは白、リアは黒というのを経験してます。(逆パターンもあります。)それは空冷エンジンの風の当たり方から考えてフロントシリンダーの熱をリアがうけてしまうためと考えてました。実際そういうお話がありましたし、納得できる内容なので。
そこで凄いのがタマモさんでした。
「なぜ?」をやめずに追究したのでしょう。自分自身も修理に関してとても大事にしている「なぜ?」。。。探求心です。
こと旧車の修理メンテナンスに関して言えば、この「なぜ?」が物凄く重要になってきます。
表に出ている症状だけでなく、根本的な要因を改善することが本当の修理であり、本当の修理をするためにはトラブルの要因や背景までも考えなければなりません。
よく、メカニックをバイクのお医者さんと例えることがありますが、どちらかというと事件を推理する探偵の方が近いように感じます。(ハーレーの場合は犯人が。。。。。いやっ、何でもないです笑)
話戻って
リアのプラグが黒くなるのは他に要因が?とおもったわけですね。そこから考えていくと旧車でもパン以前の手動進角の車両やマグネトー点火の車両は以外とプラグの焼けの差が出ないぞ~と。そーなるとその症状が出ているのがショベルのガバナー進角が始まった辺りからだと絞られる。
そろそろ感の良い方は気づかれていると思いますが、皆様に現実を受け止めて頂きたいと思います。
そうです。プラグの焼けの差の根本的な原因は三拍子にありました。
三拍子に関しては
三拍子のリズムの秘密【ショベルヘッド ハーレー】 – YouTube
この方がわかりやすく説明してくれていますが、二回に一回 リアのシリンダーが失火して上手く爆発出来ないことで3拍子を発生させているということです。
そしてタマモさんはリアのプラグが黒いのは「熱」ではなく三拍子で起こる「二回に一回の失火」の時のガソリンがその次の爆発のときまで持ち越しになるために「カブってしまっている」と考えました。
目から鱗が落ちました。
リアがカブっている。。そりゃあ調子悪いでしょう(笑)
そしてそこから考えを発展させて、 失火しているということは電気の行き場がないよね?点火コイルやコンデンサー(電気を貯める部品)にも負担かかるよね?
あれ?もしかしたらショベルのコイルやらコンデンサーやらが壊れやすいのもホントの要因は三拍子じゃね?
散々不良品扱いしたコイルさんやコンデンサーさんになんてお詫びしたら良いのでしょうか。。。ツーリングの時はコイルやコンデンサーの予備を持つというのが一般化してしまっています。
それだけでなく、エンジンの掛かりにくさであったり、謎のエンストや、走行中のクシャミなど。ほとんどの不調の要因がそこ(三拍子)にあり、それが改善出来ればショベルのあるある不調がほとんど改善出来る、そして更に、三拍子ということは1.5気筒分(二回に一回失火)でアイドリング~走り出しをしているので。3拍子をなくせれば単純に0.5気筒分のパワーアップが見込めるということに気づいたのです。
そこでホントにホントーーーーに凄かったのがタマモさん。
「じゃあ三拍子をなくせるガバナーを作ろう」
正直、前述した内容までたどり着いていたメカニックさまはそれなり数いたかと思います。
しかしこの世の中で大事なことはアイデアよりも行動力。ここから孤独な戦いが始まったと思います。(私は傍から見てただけので笑)
まずは海外製品のスプリングでは製品にバラツキがあるために国内でガバナースプリングをオリジナルに製作。それに合わせてガバナーウェイトの重さも見直しました。
トライ&エラーを繰り返し行い、何個ものゴミガバナーを作ったのでしょうか。。。そこには「世の中のショベルヘッドを絶好調にしたい」という情熱と使命しかなかったと思います。多分途中でやめたかったと思います笑
試作段階からご相談頂き、近くのお客様にご協力頂いたりでテストを重ね、生産方法をブラッシュアップし。
遂に絶妙なスプリング強さとウェイトの重さの黄金比にたどり着いたそうです。
本製品を遂に当店で取付、試乗まで行いました。
乗ってみての感想
わかっちゃいたけどめちゃくちゃいい
まず個人的な体感としては
※加速感のアップ(1.5気筒→2気筒だから当たり前)トルクアップした感じ
※アイドリングの絶対的な安心感
アイドリングに関しては、このガバナーのおかげでエンジン温度の発熱も抑えられるということらしく、信号待ちでキャブスクリューをいじることがありませんでした。
そもそもアイドリングは冷間時は低く、エンジン温度が上がると供に上昇しますが、ある一定の温度を超えてきてしまうとまた下がってしまいます。その時にアイドルスクリューであげようとすると今度はガバナースプリングが開いてしまい、ふけあがってしまう。なもんで下げると今度はエンスト。
という感じで従来のガバナーですとそのスプリングテンションに振り回されていたわけですが、この新ガバナーではその心配が無くなったということなのです。
感覚的には「しっかり下げても動じませんよ」とショベルも自信がついたような感じです。
ショップさんからも「アイドリングは高めにするように。。。」と言われた方も多いのではないでしょうか。
これからは「安心してください。しっかり下げても動じませんよ。ただ、元気よく回るところでアイドリングしてください。」といった感じです。
ほかにも
※エンジン始動性向上(1.5気筒→2気筒なので)コツとかが必要なくなる。普通に掛かる笑
※クシャミなくなる。(1.5気筒なので失火していたため)
※キャブセッティングしやすい(プラグの焼けが前後違ってたら、どっちに合わせたらいいん?問題がないので)
私自身もキャブを見るときは必ず一緒にガバナーも確認、調整してました。不調なのでキャブを見てほしい。というリクエストが来るたびに、むしろガバナーを先に診せてくださいとお願いしてきました。
今度からは不要です。その代わりにこの質問「ガバナーはニュースタンダードですか?」が必須になります。
NSG(ニュースタンダードガバナー)を体感した日の夜、布団の中で考えたこと、数年間で受けた様々な修理。エンジンの不調。あの時の修理も、あの時のあのバイクの症状も。
全てはNSGを付けてから見るべきだったと。
バイク屋をやっていて一般の方よりもショベルの修理経験が多かった分、それまでの点と点が線で繋がった瞬間の私の目の瞳孔の開き具合を皆様にお見せしたかったです。
そのくらいこのガバナーは画期的でこれからのエボ以前(ガバナー進角車両)のスタンダードになると思います。
メリットを沢山お伝えしましたが、裏を返せば三拍子ってデメリット多すぎません?ってことですね。
三拍子に関しては以前から賛否が問われていましたが、エンジンの軸に負荷が掛かるとかオイルの回りが悪いとか、それだけでなく、前述したような不調のほとんどの根本的な原因だったわけです。
さっきから三拍子のことを凄く悪く言ってますが、何もこの世から無くしたくていっているのではありません。私自身も三拍子の魅力からハーレーに憧れた一人なので。
ただ、NSGのデメリットはたった一つ「三拍子を失う」です。NSGの魅力を説明する上で三拍子のことは避けられないのでお伝えしました。
あとはお好みでユーザー様がお選びいただければ良いと思います。ガバナーは消耗品なのでまずはお試し下さい。未経験では語れません。
「ニュースタンダードか否か」
自分自身、お店を経営する上で旧車の魅力を伝えて純粋に楽しんでほしいという一つの理念を掲げ、それをスタッフと共有しながら日々一台一台のバイクと向き合っております。
初めて取り付けたオーナー様からの感想
「これからはいろいろ遠くにも走りに行けそう」
これが全ての答えです。沢山の楽しい思い出を作って下さい。
路上修理前提でノーメンテで走りまくり、絶好調が続くと物足りない、そんな一部の変態を除き、全ての方にオススメ出来るパーツが誕生したと思います。
そんな一部の変態はいずれ、旧車屋かカスタムショップになるやつですから笑 一緒に盛り上げて行きましょう♪
私は「ハーレーだからしょうがない」という言葉が嫌いです。死人に口なしのように、責任をバイクのせいにしていたら汚名着せられたハーレーも泣いてますよ。
先ほど理念とかかっこつけてましたが、本音としてはもうショベルの不調修理はこれ(NSG)ついてなかったらめんどいので診たくないです笑 ってぐらい。
これからのスタンダードになるでしょうということで名前は
ニュースタンダードガバナーとのことです。
NSGがより多くの車両に広まって、ハーレー嫌いになる人がいなくなって、沢山の人が旧車を純粋に楽しむことが出来たらすっごくすっごくいいですね。
あ、うちのチカイレバーもいい商品ですよ笑 よろしくお願いいたします。
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