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月別: 2020年2月

業務連絡ブログ FLH その5

いよいよエンジン始動ですがその前に動画では説明しきれなかった部分を。

 

77y前期ショベルはリリーフオイルがキャップを通ってフィードにリターンするシステムで異常なし。

前期、後期切り替わり付近の年式は混ざっているものがあったり、人の手が加えてあったりで要注意です。

 

よく間違えるここのオイルシールは案の定、向き間違えて組んでありました。新品に交換。

こういう感じ?で裏向き?に組みます。よーく構造を理解していれば間違えません。長期保管後、始動時にブリーザーからオイルが多く排出される車両はここ怪しいかも。。。

不要なチェーンオイラー、ホースにネジブッコミ、バンド固定だとオイル滲むので確実にせき止めます。

印の部分、クラックというよりは元々の鋳物製造不良でしょうか。いずれにしてもこのクランクケースの大きい部屋はオイルリターン、小さい部屋はブリーザー排気という別の役割ですので、ここをオイルが通ってしまうと、ブリーザーからのオイル排出が増える原因に。

アルミ溶接からの面だし。

ガスケットも部屋が分かれているのには理由があるんですね。

タペットガイド、奥のガイドに削った痕跡があり。。。怪しいので組む時によーく確認が必要です。

なるほど、カムとの干渉の為ですね。ただ、削る位置がイマイチでクリアランスが微妙。

ギリギリですと、ガスケットの厚みの関係だったり、後の増し締めなんかでカムのクリアランスがなくなると危険です。

安全のクリアランスに修正しておきます。

なぜこうなったかはわかりませんが、もう50年以上前のバイクです。新車生産時に干渉、ファクトリーで組立時に修正してたとしても不思議ではないと個人的に考えます。今じゃ当然考えられませんが。

前回安物ガスケットが原因でオイル抜けしていたヘッド部、必ずファイヤーリングタイプを使用します。

点火もバラシてグリスアップ

オイルの循環もオーケー。

元々組んであった状態が正解とは限らず、確認、測定、調整に時間を費やし、組んではバラシ、3歩進んで2歩さがる。

何度やっても毎回全く同じにならないショベルモーターはとっても奥が深いです。

慣れない動画編集くたびれた(笑)

今回は遠方のオーナー様のためにと思い製作しましたが、動画は分りやすくて見てる人側は良いかもですね。

マンガ派よりアニメ派?みたいな感じ⁉

エンジンなんかは組んじゃうと中見えませんからねぇ。

そんな感じで動画はちょこちょこ作りたいと思います。

 

もうちょいこのシリーズ続きます。

 

 

業務連絡ブログ FLHその4

 

業務連絡ブログ FLH その3

 

ショベリジ 👍コンディションになりたい。。&キックスタートの極意

バルブガイド製作シートカット完了。組んでいきます。

 

オリジナルガイド&オリジナルシールでくみ上げ。写真ないですがシールを組む時はバルブの段のところでシールがいきなり傷つかないようにセロハンテープで保護しながら組みます。

ヘッドガスケットはファイヤーリング、ここは絶対ケチらない。

油圧プッシュロッド調整はゲージを使用したり、何回転戻しみたいなやり方はせず、「油圧をほぼソリッド」に組みます。これにより、長期間エンジンをかけなくても油圧の低下が無く、すんなりかかるエンジンになります。走行時のタペット音もないのでこれが一番好きです。

ただ、この調整方法は調整時に誤ってキックをするとエンジン破壊というリスクがあるので人には教えません。(責任とれないので)

キックしないように写真はキック外してますね。。。

 

 

これはキャブのステーを本締め固定した時にマニホールドが一番いいポジションに居るかのチェックです。

ステーを締め付けた時にマニが引っ張られてしまう時がありますがキャブを組んでしまうとよくわかりませんので単体でチェック。

 

元々のマフラーがステー無しでそのままだとヘッドのネジ飛んでしまう感じでさらに気に入ってないマフラーだったので変更。

リクエストの2イン1マフラーはミッドコントロールだと付かないだろうなーとふわっと思いながら「なんとか付きますよ」と簡単に言ってしまい

ほぼフル製作(笑)

はい。完成でございます。

Eキャブに変更

 

 

乗ってみたらアレっってなってクラッチもディスクなど交換。

カスタムロッカークラッチはヤレ仕様。

とっても乗りやすくなって最高です。

ピカピカ嫌いなオーナー様のためにマフラーもええ感じにしときました。

 

冷感時始動が1時間かかっていたのが1分に(笑)

ここでキックスタートの極意(個人的意見)

〇始動時キャブからくしゃみ→薄いので空キックやチョークを利用してガソリンを濃くしてください。

(”クシュッ”の次のキックは排ガスがエンジン内に滞留していてかかりません!空キックからやり直すのが大事)

〇始動時うんともすんとも言わない→ガソリンが少なすぎor多すぎ

少なすぎ→コックオン確認して問題なければチョーク、空キック多めで再トライ

多すぎ→プラグ濡れてますのでプラグ交換して再トライ

〇空キックも手を抜かずに本キック並にしっかりと蹴ること

〇二週間以上乗らなかったらキャブ内のガソリンを一度捨ててからコックオン

(キャブ内のガソリンは酸化が早いです)

〇疲れたら休む(ヘロヘロキックだとかからない時あります。)

 

*厳密にいうとEキャブはチョークとは構造が違ってエンリッチナーって名前ですが、ややこしくなるし、もうチョークでいいです。伝わればいいです。

 

 

上記の方法で数回蹴れば大抵かかります。かからない場合はどこかしら不具合があり、その多くは簡単な調整で改善できる場合がほとんどですのでショップにピットインしましょう。

 

 

調整全部やってもダメな場合はエンジンオーバーホールの時期と考えてもいいかもしれません。

 

 

それとキックスタート初めての方に多いですがキックの練習として自宅でエンジン始動して走行しない(完全暖気しない)でキーオフ、始動してキーオフを繰り返すとプラグが完全に焼けずにススが溜まり、練習のせいで始動困難になります。エンジン始動したら走りましょう。30分ほど走れば〇です。

 

始動方のアドバイスなども店頭でよくやってますのでお気軽にお問い合わせください。

楽しいヴィンテージハーレーライフを。

ご依頼ありがとうございました!

業務連絡ブログ FLH その2

内燃機から作業が上がってきまして組立作業に入ります。

 

今回予算の都合上ピストン交換なしでホーニングのみの作業。極力内径拡大しないように加工しましたので傷はとれきれていません。

が、この程度ならエンジンコンディションに影響はないでしょう。

 

いつものシール仕様。

遠方のオーナー様のためにより伝わりやすくと思い、今回動画にしてみました。動画初心者なので細かい編集は温かい目で見てください。

まだまだ続く。

 

 

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