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2020.04.12

「こんなもんですよ」に要注意

奇麗なショールーム ピカピカに仕上がった車両。

「これ一台で売れたらないですよ」巧なセールストークで判断能力を鈍らせ、売ってしまえば関係ございません。あれこれ言い訳してオーナー様が疲れてしまえば逃げ切り成功。

個人売買もそうですが、専門ショップとなるとその見極めは非常に難しいですね。購入の際は信頼できるご友人からの紹介がベストと思います。

残念ながらこのような不親切どころか詐欺まがいなケースが後を絶たず、最近さらに多いので非常に憤りを感じています。おかげさまで当店も開店当初から販売も力を入れていこうと考えていたのですが、販売車両に全く手がつきません(笑)

 

フルレストアで納車後、ミッションオイル漏れから始まり、白煙からのエンジンやり直し、他店にて修理、ようやく乗れるようになってきましたが、謎のエンストや異音、細かい気になるとこ沢山で当店に入庫です。一つ一つ改善していきます。はぁぁ。。。

 

車重があり、キック等で酷使されるスタンドはとっても重要な部分。車両ごとに個体差が大きいので市販パーツで対応しきれません。一台ずつ調整していきます。

締め付けは一工夫 ←過去エボリジのところで詳細説明あり

 

 

 

 

案の定、ガバナウエイトはノーグリス組付けですでにガタガタ

強化タイプを使用しました。

新品でも必ずバラシてオイルアップ!さらにスプリングを変更。

このスプリングの強さがアイドリングの安定やふけ上がりを左右するので、キャブのセッティング並に重要なガバナスプリングのセッティング。

というか、キャブのセッティングというと当店ではここもセットで調整します。ガバナがダメなのにキャブだけいじくってもよくなろうはずがありません。

ちなみにこれだけ点火時期が遅らせてありました。ハンドルへの振動がすごく、加速は400ccに負けそうな感じ、三拍子?アイドリングが僕には「苦しい苦しい」に聞こえましたよ。

 

調整し直してプラグの焼けも正常に。

 

さらに、エンジンの間にガソリンホースを通す場合、熱対策が必要です。エンジンの熱でホース内のガソリンの温度が上がり、キャブ内でボコボコ沸騰(パーコレーションといいます)してキャブからうまくガソリンが噴射されなくなるので、不調、エンストの原因となります。

ガソリンホースの取り回しを変えたら調子よくなった!エンジン止まっちゃって、途中にフィルター付けてる人、見えるガソリンがボコボコしてた!

そんな経験ある人いません?

 

耐熱カバーで対策です。最近は国産車用のものがお気に入り。

 

 

そしてリクエストの異音、信号待ちでゴドンゴドンと体まで伝わる振動、これはコンペンセーターだ!

と予想しましたが、ディスク異常なし。ただ、ナット部分に空回りの跡があり。

ここはネジでガチッと締め付けてあるのではなく、なんとなく挟まっている感じ、それが摩耗してさらに抑え込みが弱くなって空回りすることで異音が出ていたようです。

部品交換でもいいんですが、アメリカ部品待ちが嫌なのと、自分の精度を信用して加工。

異音ばっちり直りました。

さらにこの場で出来ることを。スターターはたまに空回りするのでギヤ加工。そんでグリスアップ。これだけでも全然違うはず。チェーン調整もしました。

シートもガッタガタでこんなもんですよ仕様なのでシート固定用にカラー製作。

こんだけ長穴なのに位置あってないのでステーも作り直し。

キャブのステーとかもやりました。いろいろ動画にビフォーアフター詰め込みました。画像少し粗くなってしまいましたが作り直す気力なし(笑)すいません。バイクはバッチリバチバチの仕上がりです。

加速、始動性も格段に向上、オーナー様初めてキックで始動出来ました。

納車後、「異音もなし、バイクが速い、これからはショベルが楽しめそうです!」とうれしいコメント頂きました。ご依頼ありがとうございました!